テンヨーのシルクセレナーデです。黒いレコードをジャケットの中に入れます。ジャケットの中央には穴が開いています。その穴にシルクを入れます。するとレコードは、今入れたシルクの色に染まっています。3枚の黒いレコードが、1枚ずつ、それぞれ赤色、黄色、青色の3色に染まっていきます。もちろんレコードジャケットの中には何もありません。
考案はスイスのマジシャン、パベル(Pavel)です。簡単で、見た目にも華やかなマジックなので、人気は有ったと思うのですが、残念なことに、レコードが紙製なので汚れたり、破れやすかったりしたように記憶しています。絶版になったのは、そういう理由なのでしょうか? テンヨーの説明によれば、「ギミック、素材をより良い物に改良して再発売されました。従来の物よりレコードの発色がより鮮やで丈夫になり、ジャケットも開けやすくなっています。」とのことです。
このマジック、確かに簡単に演じることが出来ます。しかし、本当に簡単なのでしょうか。同じ現象を3度も見せられるのです。1回目は、観客の皆さんも驚かれるでしょう。しかし、2度、3度と、同じ動作で同じ現象を見せられると飽きてきます。それでは、1枚ずつ変化させるのではなく、3枚まとめてカラーチェンジを行ったらどうでしょうか。3枚の黒いレコードをまとめてジャケットに入れて、色が変化したレコードを1枚ずつ取り出していく。これならスピーディな演技になり、飽きられることもなさそうです。
しかし、ちょっと待ってください。このマジックのタイトルは「シルクセレナーデ」であって、「色変わりのレコード」ではありません。
本来、セレナーデというのは恋人や女性を称えるために演奏される曲、あるいはそのような情景のことです。シルクがレコードを染めていく雰囲気が大切な要素ではないでしょうか。1枚ずつ、ゆっくりとレコードの色を染めていく、1枚目のレコードの色が染められた後、2枚目、3枚目の時には「どーせ色が変わっているんだろ。」という感じではなくて「同じように色が変わっていくのだろうな」という期待感を持てるような演技が要求されているのではないでしょうか。、
BGMは、Glenn Miller の
「Moonlight Serenade」かな?
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- 2008/04/08(火) 00:00:00|
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